【生々しい】若手銀行員(法人営業)の一日を書いたらブラックでした。

仕事・転職
だいき
こんにちは、わたなべ夫婦のだいきです。

今回は、新卒で大手銀行に法人営業として入社したぼくが、若手行員の普段の一日の過ごし方についてお話します。

2015年4月に新卒で入社し、2017年3月に退職してベトナムのベンチャー企業に転職しましたので、丸2年銀行で勤めていました。記事では「ブラック」な側面についても書いているので、そういうのは読みたくないよという人はそっと記事を閉じてください。

若手銀行員(法人営業)のある一日の過ごし方。

ぼくの当時の状況を、できるだけ忠実に再現します。

基本的な情報は、下記です。

  • 大阪市内の支店に配属
  • 総合職(法人営業)
  • 担当法人数は、中小企業を50社くらい
  • 実家暮らし

銀行によっても、支店によっても、その時の支店長によっても、雰囲気や働き方が大きく変わるので、あくまでも「ぼくの場合はこうだった」という前提でお話します。

とはいえ、銀行に勤めている友人と話している感じだと、どの銀行にも当てはまるような話も多いかと思います。

若手銀行員の「朝」の過ごし方

06:30 起床

毎朝、6時半くらいに起きていました。
着替えて、ご飯食べて、歯を磨いて、出発。よくある朝です。

できるだけ長く寝ていたいので、20分くらいで用意を済ませて出発していました。

06:50 出発

実家から勤務先の支店までは、わりと距離がありました。
バスと電車を乗り継いで、1時間強。ダイヤがうまく合わないと1時間半かかることもあります。けっこう遠くて、通勤で体力が消耗しました。

ただ、朝は確定で座れる路線だったので、それだけが救いでしたね。車内での過ごし方は、寝るか新聞を読むかという感じでした。

08:00 到着

支店の入り口(行員用の通用口)は、8時0分きっかりに開きます。

なぜか、ドアのまえには人気ラーメン屋みたいに行員の行列ができていました。別に強制されているわけではなく、「みんな並んでいるから、なんとなく並ぶ」という感じですね。

新入行員は早めに到着して、先頭で並んでおけよみたいな空気感もありました。
ぼくは、それが嫌だったので、00分ちょうどかちょっと遅れて到着していましたが…。

08:00~ 開店準備

出社したら始業準備です。

各々デスクのカギを開け、パソコンを開き、業務の準備をします。
メールチェックをする人、スケジュールを確認する人、昨日の仕事の残りに取り掛かる人…それぞれです。

新人の行員は、いろんなロッカーのカギを開けたり、デスクのごみ箱を用意したり、通用口の鍵当番をしたりと雑用が多いです。

08:15 支店長が出社

支店長は、いつも8時15分くらいに出社していました。

支店長が登場すると、オフィス内は「おはようございます!」と元気な挨拶が飛び交います。
前日の晩に支店長も参加するような飲み会があった日には、全員がぞろぞろと支店長の前にやってきて「昨日はありがとうございました!」と一言お礼を言いにきます。(最初、この光景はびっくりしました)

だいき
支店長は、支店での絶対君主です。みんな支店長の顔色をうかがいながら仕事をしていました。
08:45 朝礼

8時45分になると、朝礼です。基本的には「課」ごとに朝礼をしていました。

やり方も課によってそれぞれですが、基本的にはその日のスケジュールを確認したり、やるべきタスクを確認したり、ノルマ達成までの進捗を確認したりですね。

ぼくの課長はけっこう細かく管理するタイプで、その日の予定をすべて報告させられていました。具体的には、「午前は〇〇社と〇〇社を訪問して、午後は〇〇社に行った後、〇〇の事務処理をします」みたいなことを言わされました。

そして、そこでの計画が甘いと「あれはどうなってんだ」「もっと会社訪問できないのか」と詰められることになります。

若手銀行員の「午前」の過ごし方

09:00 開店

9時きっかりに、支店が開店します。

支店では、基本的に窓口とオフィスが筒抜けになっているので、銀行の営業時間中は常に外部のお客さんからも丸見えになっています。なので、飲み物くらいはまだいいのですが、デスクで軽食をとるのは難しかったですね。

電話も、開店するとバンバンかかってきます。お客さんからの「外線」もあれば、本部やほかの支店からの「内線」もあります。
若手行員の重要な仕事のひとつが、この電話の取次ぎです。まっさきに電話に出て「〇〇さん、××商事さんから電話です」とパスする仕事ですね。

せっかく自分の業務に集中していてもすぐに遮られてしまうので、ぼくは電話の取次ぎがかなり嫌いでした。

会社の電話がイヤすぎた話【集中できない】

2019年9月3日
09:30~ 外回り

朝から、さっそく外回りです。歩きや自転車、車で営業先に向かいます。
当時、ぼくには法人の担当先が50社ほどあったのですが、その中にはあまり取引が無い法人もあるので、50社といっても優先順位をつけて営業します。

訪問する用事としては、主に下記でした。

  • 定例の融資や入金の取次ぎ(書類や通帳などを預かる)
  • 新しい融資や資産運用のセールス
営業マンは、相手と話して仲良くなりながら、どんどん新しい提案していかないと実績になりません。なので、この外回りがいちばん重要な仕事になります。

相手の担当者は経理課長だったり、役員だったり、あるいは社長が直接応対してくれるということも普通です。
中小企業の社長さんはお年を召した方も多く、訪問したら「孫とおじいちゃんが会話している」みたいな状況になったりします(笑)

若手行員は、そもそも取引先から金融のプロとしては期待されていないので、礼儀をわきまえて、楽しく会話ができて、仕事をきちんとこなしていれば、基本的には気に入ってもらえます。あとは、その人との相性がうまく合うかどうかも重要ですね。

ちなみに、基本的には一人で訪問することが多いのですが、時には不動産やリース関係の部署の人を連れて行ったり、課長など上司に同席してもらったりすることもあります。

特に、何か融資の案件をセールスしているときは、最後は課長や副支店長、支店長に訪問してもらって決めるということも多いです。

だいき
「支店長が直々にお越しになるのであれば、私たちもそれに応えましょう」みたいな感じで話がまとまったりします。ビジネスといっても、最終的には人間関係や付き合いで決まることが多いですね。

若手銀行員の「午後」の過ごし方

13:00 お昼ご飯

支店に戻ると、お昼ご飯です。
店内に社員食堂が付いているので、ここで毎日日替わりの定食が食べられます。

お金は給料から天引きされますが、補助が出て1食200円くらいなのでお得!
営業職であれば、ご飯を食べる時間帯は比較的自由に選べました。

一応休憩は1時間ですが、営業の人はみなバッーとご飯をかきこんで15分くらいでオフィスに戻ります。仕事がパンパンになっている人は、食堂でご飯すら食べられない人もいます。

だいき
ちなみに、ぼくは、よっぽど切羽詰まってない限りはご飯を食べたら食堂でソファーで15分くらい仮眠していました。寝ないと午後からやってられないので…。 営業の人は、それくらい時間の使い方に裁量はありますね。
14:00~ 細かい事務作業

昼食を終えてデスクに戻ったら事務作業です。

外出したりお昼ご飯を食べたりしていると、机の上が書類だらけになっています。回覧板や、自分が上司に提出した書類が戻ってきたりと色々ですね。

銀行は「ハンコ文化」があるので、回覧板などはチェックしたら自分のシャチハタを押して次の人に回していきます。

ちなみに、こうした細かい事務作業は、いつも14時にやっているわけではなく、実際はその都度やる感じです。
また、支店長のチェックした書類を仕分けたり、先輩や上司から「コピー取って」「この物品を注文しておいて」と雑用を指示されることもしばしばです。

15:00 閉店

銀行は15時に閉店しますが、もちろん、中では仕事は続きます。

閉店後も通用口から出入りができるので、15時以降に外回りをする人も多いです。

16:00 案件相談(円卓)

「銀行は会議が多い」と思われるかもしれませんが、平行員は意外と会議は少なかったです。月に何回かある程度ですね。

平の若手行員の会議で多いのは、個別の案件を話し合う小会議でした。参加者は、課長・副支店長・支店長です。

銀行の融資案件は、稟議(りんぎ:案件を書類にまとめ、上司に回して承諾を得ること)というプロセスを経るので、基本的には書類ですべて説明します。
しかし、案件によっては、上司と直々に案件について話し合うことがあります。それが、この「円卓」です。

だいき
ぼくのいた支店では、円卓を囲んで話し合いをしていたので、その会議のことを「円卓」と呼んでいました。銀行や支店によっては、もちろん呼び方は違うと思います。

この円卓がなかなかのくせ者で、準備不足で会議に挑んだら上司(とくに副支店長と支店長)にコテンパンに打ちのめされます。

うちの支店では「怒号」が飛んだりもして、恐怖でしたね…。
「明日の朝に(修正して)出せ」なんて言われてら、残業確定です。

17:10 定時

17時過ぎに定時ですが、営業マンは帰れません。(事務の人は基本的に定時で帰ります)

ただし、毎週水曜日は「早帰り日」と決められていて、18時までには帰ることとなっていました。なので、水曜日に関してはこの時間くらいから片付けが始まります。

みんな超忙しいのでぎりぎりまで粘ろうとしますが、最後は強制的に帰らされるので、残った仕事は課長が引き取って残業していました。

だいき
課長は、平行員と副支店長・支店著の間に挟まれて、かなり大変そうでした。まさに「中間管理職」ですね。

若手銀行員の「夜」の過ごし方

18:00~ 残業は続く

今日も今日とて、残業は続きます。

むしろ、営業マンの仕事はここからが本番かもしれません。
外回りも重要ですが、稟議の書類作成も重要な仕事です。日中は外に出て、夕方から書類を作るというのが基本的な流れでしたね。

この時間になるとお腹も減るし、集中力も切れてくるので、このタイミングで缶コーヒーや軽食を買っている人が多かったです。食堂にある「オフィスグリコ」は大人気でした。

19:00 課長、呼ばれる

「おい、〇〇!」

支店長の席から、課長が呼ばれる声がします。
「うわぁ…やばそう…」と他の人に横目で見られている視線を感じつつ、課長は支店長のもとへ。

「なんなんだよこれは!?」「あれはどうなった?」「こんなのありえねぇ!」と支店長にひと通り怒られたあと、課長はトボトボと席へ戻ります。そして、「ちょっと、△△、いいか」と隣の席の△△さんを別室へ呼び出します。どうやら、△△さんの案件について、支店長の指摘が入ったようです。

〇〇課長と△△さんは、今日も帰りが遅くなりそうです。

19:30~ 片付けが始まる

そうこうしているうちに、時刻は19時半。「おそくとも20時にはかえりましょう」という支店の方針だったため、この時間くらいから片付けが始まります。

片付けも、若手行員が主導します。ロッカーのカギを閉めたり、ごみ箱を片づけたりと、朝の準備でしたことと反対のことをする感じですね。

支店長と副支店長は、基本的には20時前には帰っていました。まず支店長が「お疲れ様」と帰り、その後しばらくして副支店長が帰宅します。

20:00 ぼくだけが帰る

20時になっても、いつも課長以下は誰も帰っていませんでした。

そして、ぼくは、その中でもいつも一番最初に帰る人でした。
「お先に失礼します。」最初はこのセリフも緊張しましたが、何回かやっていると慣れました。

もしかしたら、「あいつは若手のくせにいつもすぐ帰る」とか思われていたかもしれませんが、一度そういうキャラになってしまえば気持ちは楽です。

サービス残業が普通にありました

ぼくの支店では、営業マンは全員サービス残業をしていました。つまり、「勤怠記録」を付けずに仕事をするあれです。
パソコンを使っていると、ログインの記録がついてごまかせなくなるので、夜は早めにパソコンを切って仕事をしている人も多かったですね。

特に、月末はやばいです。すでに手持ちの残業時間を使い果たしている人が多いので、定時にパソコンを切って仕事を続けて、やむを得ずパソコンが必要な業務をしないといけなくなったら、他の残業時間に余裕のある人のIDを借りて仕事をするとか…。今も続いているのかは謎ですが。

21:30 帰宅

支店から1時間半くらいかけて、21時半ごろに自宅に到着します。帰りの電車は座れないことが多いので、なかなかつらかったです。

ただ、実家では母が晩ごはんを作ってくれていたので、めちゃくちゃありがたかったですね。

ご飯を食べたら、お風呂に入って、ゆっくり過ごしたり勉強したりしつつ、24時過ぎに就寝です。

だいき
と、こんな感じです。わりと平均的な一日をリアルにまとめてみました。

銀行は、控えめに言ってもブラックでした。


銀行は、控えめに言ってもブラックでした。

長時間労働に、パワハラ上司。メンタルがやられて転職した同期もたくさんいます。
もちろん、上記はぼくがいた支店の話ですが、それほど特別な話でもないかと思います。

銀行を転職した人は、全員幸せそうでした

ぼくも含め、銀行を転職したひとはみな口をそろえて「転職してよかった」と言います。
銀行つらいな…と思っているのであれば、転職は全然ありだと思います。

同じく銀行を転職した妻も、ブログで正直な気持ちをつづっています。ぜひ、読んでみてください。

補足:銀行で学んだことは意外と大きかった

とはいえ、銀行を100%否定するつもりはもちろんありません。

ぼく自身、銀行の2年間で学んだことも多いし、後悔もしていません。

  • 基本的なビジネススキルがきちんと学べた。
  • 社長相手に営業活動の経験ができた。

新卒で銀行に入るメリットとしては、この2点が特によかったかなと思います。

特に、「基本的なビジネススキルがきちんと学べる」ですが、これは銀行を退職してから実感しました。銀行を退職してからは、ベトナムで仕事をしたりフリーランスで仕事をしたりするなかで、いろんな人とビジネス上のやり取りをしてきましたが、仕事が適当な人って意外といるんですよね。

メールにしろ、営業トークにしろ、「何がいいたいんですか?」みたいなレベルの人や、期限を全く守ってくれなかったり、連絡を放置したり…。
銀行で働いていたらあまりそういう人がいなかったので、正直びっくりしました。

なので、振り返れば「銀行は、なんだかんだビジネスに最低限必要な知識やマインドはきっちり教えてくれていたんだな」と思っています。

だいき
「若手の修行の場」ととらえたら、銀行就職はわりとありかもしれません。まあ、ぼく自身、結局は銀行の仕事に嫌気がさしてベトナムのベンチャー企業に転職してしまいましたが。

さいごに

今回は、若手行員の一日を思い出しつつ書いてみました。

これを読んで気分を害してしまった人がいたら、申し訳ございません。あくまでもぼく自身が経験したことを、ぼくの主観で書いていることですので、参考程度にしていただければと思います。

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